曹洞禅 修行僧
大角幻了
坐禅の実践と自意識の解放
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『禅の修行に於いてよく用いられる用語の説明 』
- 意: @意識。意志。意欲。A「おもい」とも読む。おもいめぐらす、推量して思うこと。
- 威儀: 人の行住坐臥の一切の日常の行動のこと。起居動作。坐作進退。
- 意識: 自己が心の中に存在する感覚。自己の中の自己のこと。
- 一期: 一生。
- 一毫: わずかなものの例え。
- 一如: すっかり一つになること。まったく同一、一体であること。
- 恁麼: その。この。こんな。このとおり。そうならば。あるいは名付けようがない真実そのものという意味。
- 有縁: 人あるいは事物と因果関係にあることをいう。
- 有情: 命あるものすべてのこと。すべての生き物のこと。
- 縁: 物事の原因、条件あるいは原因と結果を結ぶ法則。間接的な原因。人と人との関係をいうこともある。
- 憶: 心に思って忘れない。推量しておもう。
- 幽・微: はっきりと認められない様子。あきらかでない様子。
- 我見: 人間には永遠に変わらない自我という主体があるという考え。実体的な我の存在を認める見解。
- 観: みる。よく見る。ながめる。注意してみる。
- 愧: 悪い事を行い他人に対して恥じること。
- 機根: 仏道の教えを聞いて修行しうる宗教的能力のこと。
- 究竟: 究極。行き着ける最高のところ。
- 見: 禅宗に於いては主に見解、考え方、見方、思想。
- 現成: 今、目の前に存在すること(もの)。ありのままに存在すること。
- 見聞覚知: 見ること聞くこと知ること。見聞を通して認識すること。
- 悟り: 覚(かく)、証(しょう)と同義語。
- 慚: 自分自身に対して罪を罪として恥じること。
- 三世: 過去、現在、未来の三つの世界のこと。
- 三世十方: 三世の時間、十方の空間。すべての時間と空間をいう。十方(上下東西南北)
- 三昧: 定、正受と漢訳す。心が静かに統一されて安らかになっていること。何ものかに心を集中することによって心が安定、不動の状態に入ること。
- 思: 頭脳と心で思うの意。考える。思い巡らす。
- 始覚: 修行を積み重ねることによって始めて悟りを得ること。
- 自我: 自分。自己。他人に対する私。
- 測: 「そく」とも読む。はかり知ること。
- 直心: まっすぐな心。迷いをもたない心。
- 自他: 自分と他者。自己と他己。
- 実相: 実際の様子。姿。すべてのもののありのままの姿。すべてのものの真実の姿。
- 悉知: よく知ること。漏れなく知ること。
- 思惟: 考えること。思慮分別すること。
- 修証: 修行と悟り。修行を積んで悟ること。
- 修証不二、修証一等: 修行と悟りとは一体で不可分であるということ。
- 衆生: 悟っていない一切の生き物、主に人間について用いる。
- 像: 「ぞう」とも読む。相に通じ、物の姿の意味。人の姿、形の意味を表す。
- 諸法: あらゆる物事。ありとあらゆるもの。森羅万象。現象としての存在。
- 真如: 世界、宇宙のあるがままの姿、様子。
- 真如実相: もののあるべき真実、実際の姿、様子。
- 絶: 断ち切る。やめる。とめる。なくなる。たえる。続いているものをそれ以上続けないようにする場合に用いる。
- 絶対: 他に較べるもの、対するものがないこと。何ものにも制限されないこと。
- 禅定: 三昧と同義語。心を不動にした宗禅の瞑想の境地。心を安定、統一させること。
- 想: あるものの姿を心に描いて求めおもう。事物の姿、形を心に思い浮かべること。
- 相: ものの姿を見る意。かたち。ありさま。
- 相対: 向かい合うこと。対立すること。
- 相対的: 比較できるものが他に存在する様子。
- 息: やむ。やめる。とめる。とまる。
- 大死一番: 一度死にきる。
- 大事: もっとも大切なこと。
- 他己: 他人。他者のこと。自己との対語。
- 断: 続いているものを途中で切り離す場合に用いる。
- 道心: 仏道を求め行じる心。悟りを求め修行を実践する心。
- 念: @心の中で常におもうこと。心にかける。おもい。思考すること。A常に心にとどめて思うこと。心にかけて忘れない。常に思うこと。
- 計る: もの事を行おうとしていろいろ考える。あれこれさぐり思案する。
- 半箇: 半分。数の少ないことをたとえるに用いる。
- 非: 後に続く名詞、名詞句を否定する。あらず。〜でない。
- 畢竟: つまり。結局。行きつくところは。
- 怖畏=畏怖: 恐れること。おびえること。
- 不: 下にくる語を打ち消す。「〜しない」「〜でない」
- 不生: 生ずることはないということ。
- 不生不滅: 生も滅もない。生ずることも滅することもない。
- 辺照: 自己を反省すること。
- 弁道: 仏道に精進すること。禅の修行に勤めること。
- 忘: 思い出せなくなる。記から消える。
- 法器: 仏法を受けるに堪えうる宗教的能力のある人。禅僧としての大成が予期される人。
- 菩提: 悟り(を求める心)。仏道(を行じようとする心)
- 本覚: 衆生は本質的(生得的)に悟りを得ているということ。
- 本証: 本来得ているところの悟りのこと。
- 本性: 生まれついたままのもの。
- 本来: もともと
- 名聞: 名声。社会的に高い評価が広まること。名声(名誉)が広まるこに喜びを求める心、喜びを感じる欲心。
- 無為: 禅宗に於いては、自然のままで作為しないこと。なにもしない。なにもなさないこと。
- 無所得: 何も求めないこと。効果、利益を求めないこと。
- 滅却: なくなること。
- 妄: うそ。本当でないこと。
- 要術: 要(大切な、重要な)、術(方法、手段)。
- 利養: 財をためること。財を集めること。金銭を稼ぎためることに喜びを感じる欲心。
- 量: おもう。思案する。
- 流転: 迷い続けること。生まれ変わり死に変わって迷いの世界をさすらうこと。
- 老婆心: 老婆の如くに懇に世話を焼くこと。